ジムにおける人間観察

ジムは、自分の体を鍛える場所なので、他の人に注目すべきではないが、今日面白い人がいた。

彼女たちは若いけど、ドイツ人あるあるでかなりふくよか。不思議の国のアリスのぽっちゃりした双子に微妙に似てる。その彼らがロッカールームでおもむろにご飯を食べ出したときは仰天した。なぜならば、スポーツジムのロッカーでご飯食べてる人見たことないからだ。彼女たちは永遠とご飯を食べ永遠としゃべっており、一向にジムに行く気配がない。私は一汗かいてシャワーを浴びて着替えてドライヤーで髪を乾かして日焼け止めを塗り終わってもまだそこにいた。ついに私が帰ろうとした時あたりで、「そろそろ行くー?」「そうね。でももう疲れたわ。」と言う会話をしながら、のっそりとジムエリアに移動してた。

確かに、彼女たちはちょっと運動しないと不健康そうだし、ジムに来る意味はあると思うけど、そういうところだぞ、て思いながら眺めてた。

さらに、違う人にも声をかけられた。「あなた、もしかしてともごんちゃん?」と振り返った先には、私が3年前にドイツにちょっと住んでたときに同じ市民学校でドイツ語を勉強した同級生がいた。彼女はレバノンからの難民。彼女は続けて「同じジムだなんて偶然ね。あなたはどれぐらいの頻度で来るの?1週間に1回?1ヵ月に1回?」と聞かれて仰天した。1週間に1回は1ヵ月に1回じゃ元が取れないだろう。え、もしかして、ドイツ政府って難民もジムに通わせてるの???まじで?!と私はさらにびっくりした。だって自分でお金払って通うんだったら1週間に1回なんてありえないよね。ジムに行くお金はどこから???え、、、こんなお金まで政府が出してるわけ???と、私は正直ドン引きしていた。

私は、夫のアカデミックなキャリアを支えるために、甘んじてやや貧困よりな生活を送ってきてて、ジムに通い出したのも、先週から。結婚ほぼ9年経って、ようやく経済的にもジムに通えるようになったわけである。それなのに、政府から援助を得て暮らしている人たちは、ジムまで行けるのかと思って、私は結構ショックだった。もう彼らは難民じゃないのかなあ?それは誰にもわからない。

無職の私が、これだけドン引きするんだから、仕事を持ってる人たち、つまり税金を思いっきり払っている人たちは、はらわたが煮えくり返る思いで彼らを見てるんだろうなぁと思った。

おしまい