厳しい印刷業界を支える同人誌市場

コミックマーケット1回の経済効果は180億円

今や世界的な大規模カルチャーイベントとなったコミックマーケットですが、もはや「オタクの祭典」という括りに収まらないほど、その影響力と経済効果は凄まじいものがあります。2013年夏の東京ビッグサイトを3日間借り切ったコミケでは、サークル参加者数は約3万5000スペース(ブース)、一般参加者数は59万人にも上ったと言われています。コミケ1回の経済効果は180億円ほどにもなると言われています。コミケと言えば、すぐに思い浮かぶのは、アニメや漫画のキャラクターのコスプレをした人達ですが、実際に会場で売られているものは、アニメや漫画に関連するものばかりではありません。鉄道や旅行、車に関するものや、歴史や解説書、芸能・スポーツに関するものなど、プロ顔負けの研究成果を自費出版で本にしているものもあります。また、音楽CDやゲーム、イラスト集、手作りのアクセサリーや小物など、フリーマーケットのように多岐にわたります。電子書籍などの媒体が増えている中、コミックマーケットは自分の世界を形に残して表現できる場所なのです。

同人誌でもやはり完成度が高いほど売れる

それほど大規模に売るつもりがない物なら、手作り感丸出しのコピー誌でも良いと思いますが、今は、さほど高くない金額で、書店に並んでいるものと大差ないような完成度の高い本が手軽に製本できます。技術は進化しているのに価格はどんどんお手軽になってきています。なぜなら、電子媒体が増えてきた昨今、印刷業界の仕事自体が減っているため、同人誌の印刷を歓迎している状況だからです。コミケで自費出版本を売っているうちにプロの編集者の目に留まり商業作家としてデビューする人などもいます。それに、プロの作家があえて同人誌を作る場合もありますので、印刷業界としては、このようなパイプを大切にしているわけです。

余裕をもって発注をすることが大切

いくら歓迎ムードとはいえ、締め切り直前に大量の発注をかけられたのでは、業者の人も困ってしまいます。特に秋冬の大規模なコミックマーケットなど一大イベントの前は注文が殺到してしまいますので、徹夜をしても追い付かないことも多々あるようです。同人対応している業者では、発送も請け負っているところがほとんどです。イベント当日の会場まで届けるのが仕事ですし、会場によっては搬入時間などが決められていますので、分刻みの大変な作業となります。長いおつきあいになるかもしれませんので、業者さんともお互いに尊重し合うことが大切です。完成度の高い商品を作って、即売会でお客さんに喜んでもらうためにも準備は余裕をもって進めていきましょう。

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